2010年03月26日

カード番号売買「裏サイト」暗躍 モンベル顧客情報流出(産経新聞)

 企業へのサイバー攻撃で情報流出したクレジットカードが一斉に不正利用されていた。大手アウトドア用品メーカー「モンベル」(大阪市西区)のサイトが不正アクセスを受けた問題。オンラインチケットサービスで勝手に利用された顧客は100人以上に上り、ネット上で個人情報を売買する「裏市場」が絡んだ組織犯罪の可能性も浮上している。拡大する一方のネット通販市場だが、セキュリティーの一層の強化を求める声も出ている。

 今回の情報流出が発覚したきっかけは、モンベルのオンラインショップで買い物をした会員のクレジットカードが真夜中や明け方、ネットを通じて「ローソンチケット」のチケット購入手続きに使われたこと。カード会社が利用時間帯を不審に思い、モンベル側に連絡して明るみに出た。

 「自分の会社のサイトが外部から不正アクセスされるなんて考えたこともなかった」。モンベルの男性社員は、こう打ち明ける。

 情報セキュリティー対策会社「ラック」(東京都港区)によると、モンベルが被害に遭った不正アクセスの手法「SQLインジェクション」は約5年前から増え始め、当初はホームページの改竄(かいざん)など、愉快犯的な側面が強かった。

 しかし、しばらくするとネット通販を行っている企業のサイトから顧客のカード番号や個人情報を流出させたり、仮想通貨を現実の通貨に換えるサービスがあるオンラインゲームのアカウント(ゲームに参加する権利)が盗まれたりする被害が出てきた。

 同社によると、カード番号を転売する際には世界各国から同様の手口で流出したカード番号などを取り扱う「裏市場サイト」が使用されるという。米国国内のサイトが多く、カード番号の販売価格は1枚2〜3ドル程度というが、実態把握は難しく摘発は進んでいないという。

 同社マーケティング部の権平みずえさん(31)は「モンベルのケースでは、カード番号を盗んだ人物がまず裏市場に売りに出し、それを購入した人物がチケットを換金する目的で番号を購入し不正利用した可能性がある」と指摘する。

 加えて、サイトのサーバーに誤作動を起こさせるようなSQLインジェクションの手法を自動で行う攻撃用ツールが開発され、ネット上で配布されており、コンピューターに深い知識がなくても扱えるようになっていることも、被害が止まらない理由とみられる。

 コンピューターウイルスやセキュリティーに関する調査を行っている独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」によると、不正アクセス情報を収集・分析するためIPAが開設しているウェブサイトに昨年1月から今年2月にかけて行われた不正アクセスのうち、約45%がSQLインジェクションだった。

 IPAの担当者は「企業の情報漏洩(ろうえい)は信用失墜や被害弁償などの面でリスクが大きい。定期的にセキュリティー診断を受けるなど、対策を強化してほしい」と呼びかけている。

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2010年03月20日

悪質商法、高齢者が標的に…業者にリスト流通(読売新聞)

 高齢化社会が進む中、独り暮らしや認知症などのお年寄りを狙い、高額な健康器具の購入や不要な住宅リフォームの契約を結ばせるなど、特定商取引法の違反事件が後を絶たない。

 全国の昨年の摘発件数は、統計を取り始めた2005年以降、152件と最多。その被害者461人のうち69%(318人)が65歳以上だった。摘発例からは、悪質商法の「広域化」、手口の「連鎖」に対し、無力なお年寄りの姿が浮かび上がっている。

 愛媛、島根、秋田の三つの警察本部から別々に送られてきた捜査報告書。警察庁の幹部は昨年春、ある類似点が目に留まった。

 3県警は、1台1万円程度の「温熱治療器」を20万円以上で高齢者に売りつけていた催眠商法を捜査していた。対象は、都内と横浜市内にある別の医療器具販売会社。商品名も異なっていたが、一部の仕入れ先が同じだったのだ。

 販売の手口もそっくりで、地方の離島や漁村で「新規出店するスーパーの説明会」と宣伝し、独り暮らしなどのお年寄りを集め、包丁や鍋を無料で配布。最後に治療器を勧め、「買わないといけないという雰囲気を作り」(同庁幹部)、購入契約を結ばせていた。

 3県警は共同捜査に切り替え、3社の販売員らが、同じ有限会社の社長(55)らから指示を受けていたことなどを突き止めた。3県警は昨年、この社長も含め計24人を特商法違反容疑などで逮捕。被害額は21府県で約2億7800万円に上り、ある幹部は、「同じ手口でもうけているグループが、ほかに20はある」と供述したという。

 栃木県警が昨年、宇都宮市内の住宅設備会社の元社長(33)ら17人を特商法違反容疑などで逮捕した事件では、約6000人に上る高齢者リストの存在が判明。リフォーム商法の「同業者」から買った名簿をもとに作られたものだった。

 同社の従業員らは「点検」と称して高齢者の住宅を訪ね、床下にペットボトルの水をまき、「水漏れしている」と偽って不要な修繕工事の契約を取り付けていた。「先祖代々の家を守るべき」とけしかけられ、貯蓄を使い果たして食事に困っていたお年寄りがいたほか、ある女性は、繰り返し被害に遭いながらも、自宅を訪れた警察官に「今度はいくら払えばいいですか」と財布から金を出そうとしたという。被害者には、認知症の人も含まれ、1人で10回以上契約を結ばされていたケースもあった。

 ◆加害者を「いい人」被害認識ない例も◆

 「被害者の中には、話し相手になった加害者を『いい人』と言うなど、被害に遭ったことをよく認識できていない人がいる。その上、情報が複数の組織に出回り、別の手口で再びだまされたケースも少なくない」。悪徳商法の被害相談や啓発に努める「悪徳商法被害者対策委員会」(東京)の堺次夫会長は、高齢者特有の事情をそう指摘する。

 悪質商法は、警察による摘発のほか、国や自治体も特商法に基づき業務停止命令などの行政処分を行っている。しかし、処分対象が個別法人や団体に限られるため、別会社を設立されたり、処分の効力が及ばない別の自治体で営業を続けられたりする「処分逃れ」を防ぐことは難しい。(中村勇一郎)

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2010年03月17日

小糸工業の小糸会長、会長職を引責辞任(レスポンス)

航空機シートの設計・製造で不正があったとして業務改善勧告を受けたことから、小糸彰代表取締役会長が会長を引責辞任すると発表した。取締役相談役に退く。

4月1日付け。同社では不正事件で会社の信用が著しく損なわれ、「ものづくり」に対する信頼を失わせる結果となり、社会に与えた影響が重大であることから、経営責任を明確化するため、降格すると、している。

《レスポンス 編集部》

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